火事場の祖母力

teppy2008-02-06

祖母力 うばぢから オシムが心酔した男の行動哲学

祖母力 うばぢから オシムが心酔した男の行動哲学

ジェフ千葉のサポーターの方々であれば、誰もが知っていると思われる祖母井さんの本である。
知らない人のために言っておくと、サッカー日本代表の前監督のイビチャ・オシムを当時ジェフ千葉と言うJ1リーグで最も低予算な部類で、J2降格争いを毎年のように演じてきたチームに連れてきた男である。
彼の生い立ちや、ジェフ千葉でどんな事をしたのか、そしてオシムをどうやって連れてきて、オシムどんな経緯で日本代表に引き抜かれたのか、今は何に挑戦しているのか等など、本当にためになる事が書いてあるのですよー。
ジェフ千葉を愛するサポーターの皆さんは熟読することをオススメするよ。それがクラブの為でもあると思うよ。
で、本題は、だ。
古川電工の業績の悪化によって、予算が半減したクラブをまわすために彼が、彼自身が選んだのが、育てて売るクラブだと言うことである。また、アマル・オシムを監督にしたのも彼自身であると言うこと。
イビチャ・オシムは良かった、祖母井良かったと今は居ない人たちが全てのようにして、アマル監督が悪いだの、フロントが悪いだの、淀川社長が悪いだのとサポーターが言っていますが、本当にそうなのでしょうか?
いや、別に「本当は祖母井さんが悪いんだ」と言いたい訳じゃないです。
祖母井さんは、当時出来る限りの事をやっていた。そして素晴らしい実績を残していったのです。
しかし、残念ながら今でも育てて売るクラブのままなんですよ。現状として。浦和のように人気があるわけでも、お金があるわけでもない。観客動員だって、対戦クラブによって増減するクラブなんです。現状が。
お金があれば、もしくはお金じゃなくても他の何か魅力があれば選手も残るはずなんですよね。
お金に関して言えば、去年のサポコミの議事録*1を見てもらえばわかるかと思いますが、淀川が社長になってからも右肩上がりなんですよ。もちろん、祖母井さんもイビチャ・オシム監督も居たし、代表監督になってからも代表選手需要もあったでしょう。フクアリ効果もあったでしょう。だけれども、地道にスポンサーを集めているじゃないですか。そこも冷静に評価してあげなければフェアじゃないでしょう。
他の何か魅力と言うことでは、去年まではオシムサッカーの継続があったと思います。けれどもサポーターは現状を考えずに試合の結果のみでアマルにブーイングをしてたわけでしょ。社長がサポーターがアマルにNOを突きつけたと考えても不思議じゃないですよね。
ま、アジアと言う魅力は現状ではとても勝取れないと思いますけどね。
とにかく、ただただ社長やフロントを非難するのではなく、サポーター自身が考えて、見つめなおしてどういった魅力的なクラブにしていくのかを考えていかなきゃならないんだと思いますよ。そして、それをフロントに求めていくべきなのだと思います。