絶望という名の希望

teppy2008-02-09

ジェフサポには犬の生活でお馴染みの西部謙司さんの、2007年サッカーアジアカップ6試合の観戦記録です。

「日本」を超える日本サッカーへ (コスモブックス)

「日本」を超える日本サッカーへ (コスモブックス)

まぁ、アジアカップの観戦記録とは言いましても、それだけの中身なわけではありません。
試合内容はもちろんですが、試合前日や試合後の記者会見の内容やら、対戦する相手の情報だとか、練習内容やら、イビチャ・オシムの思考だとか、ベトナムハノイの印象だとかも全て含まれているわけです。
練習内容についても、具体的な例を出しながら練習の意図を詳細に書かれているので、非常に勉強になります。対戦相手のキープレーヤー*1の抑え方に対する方法だとか、その戦術を取る上での利点だけでなく欠点など事細かに書いてあります。
また、トルシエジーコとの戦術・選手起用の違いや、同じ部分なども書かれていて、非常に勉強になりすね。
結論として、日本化と言うものは見えたが、そこに絶望に似たものを感じると。ただ、基盤は出来つつあり、その日本化と言うものを発展的に解消していけばイイだけだと言う希望が見えているとの事です。ただし、その希望にたどり着くまでが大変なんですけどね。
アジアカップを見た人にとっては、各シーンを思い出しながら読んでいくと非常に興味深いかと思います。

*1:オーストラリアのマーク・ビドゥカの抑え方については雑誌記事やテレビなどでも放送されていましたけど